| メ イ ン ペ ー ジ |
|
||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||
普段は冷静な好美さんですが、最近の緊張と不安の連続に疲れが重なっているからか、頭に血が上りかっとして彼女は、 「なんで、あなたなんかにそんなこと言われなきゃなんないのよ! なにがサングラス美男よ!」 と言いながら、男性のマスクを取り去り、床に投げつけたのです。 好美さんは男性の顔を目にしてはっとしました。左頬の笑窪ができるあたりに5センチほどの傷があったのです。その直後に別のお客がきて、男性は自然な笑顔で対応していましたが、好美さんはとても悪いことをしてしまった気がしました。彼が「お疲れさま!」と言ったのを背中で聞きながら好美さんは、急いでその場をあとにしました。 それから三日ほど売店に寄らなかった好美さんは、深夜勤務の休憩時間にベテランナースに聞きました。 「売店の男性ですけど、頬に傷があるんですね。傷を気にして義務じゃないときも、マスクしてるんですか」 「あー、石川君のことね。彼の名誉の負傷の話、知らない職員なんてモグリよ。あの子、ぜんぜん傷のこと気にしてないしね。口が減らない子だけど、すごくいい子。私たちが疲れてたり元気がないと心配してくれたりしてね」 売店で卒倒してカウンターで頭を打つ寸前だった患者さんを、彼は咄嗟に抱き抱えて助けたそうで、その際に点滴台の一部分で頬を大きく切ってしまったといいます。 彼は私を気遣って元気づけようとして声をかけてくれたのかも・・・。 そう思った好美さんは、頬の傷の理由を知った翌日から毎日売店に寄り、彼と憎まれ口を叩きあうようになったのです。そして、就職してひと月半経とうとしている今、当初よりもずいぶん職場に馴染んできたと感じている好美さんです。 最近好美さんは、売店の石川君がサングラスをかけて仕事から帰るのを垣間見て、ほんとに彼がサングラス美男だったことを確認したそうです。 |
|||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||
| 前ページへもどる | |||||||||||||||||||||||
| (C) 2003 Nursing-plaza.com steering committee All rights reserved.No reproduction
or republication without written permission. 掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。 |
|||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||