| メ イ ン ペ ー ジ |
|
||||||||||||||
| みなさんとナース休憩室で雑談するような気持ちでつれづれに書いていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。(小林光恵) |
|||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||
「看護大の受験やめて、別の大学の文学部とかを受けることにする!」 高校三年生のユミさんは、9月はじめの朝の食卓で、両親にそう宣言しました。お父さんが目を丸くして言います。 「なにを言い出すんだ。何度もユミに意志確認したじゃないか。それでも看護師になる、本気だっていうから応援することにしたんだぞ。それにいまの時期、大幅に進路を変えたら受験にも不利だろ」 「でも、変える。悩んだ挙句の結論。私、看護師に向いてないみたいなの。だからたとえなれたとしても、いい看護師にはなれないと思う。もう決めたの。今日、担任と進路指導の先生に話すから」 唖然としている御両親にユミさんは「ごちそうさま」と小さく言って席を立ち、高校へ向かいました。 事の発端は、八月のはじめにありました。夏休み中のユミさんは、イギリスに留学中の親友美穂さんの祖母の多恵さんを訪問。多恵さんは美穂さんの御両親が北海道に転勤した関係で、現在は有料老人ホームに入所中です。そこはユミさんの高校から遠くない場所にあり、ユミさんはたまに訪ねているのです。ユミさんは80代とは思えない若い感覚の多恵さんが大好きだったし、親友の美穂さんに「ときどき顔見に行ってね」と言われて、しっかり頷いたのを忘れていませんでした。 ユミさんと多恵さんが話していると、多恵さんの携帯電話がなりました。着信音はトルコ行進曲。孫娘の美穂さんが選んで設定した曲です。 どうやら間違い電話のようで、多恵さんがユミさんに言います。 「着信音、ものすごく元気な曲でしょう。せっかく美穂が選んでくれたんだけど、なんだか、けたたましくてねえ、もう何年もこの曲なんだけど、これが鳴るとびくっとしちゃうのよね。美穂がいれば、違う曲にしてもらうんだけどねえ…」 「じゃ、よかったら、私が変更しましょうか」 「うん、お願い!」 そうしてユミさんは、多恵さんの携帯電話の着信音を、多恵さんに相談しながら変更したのです。今度は、曲ではなく、しずかに低く「ブー、ブー」となる音にしました。多恵さんはその音が気に入ったようでした。 それから二週間ほど経った八月下旬のある日、ユミさんに親友の美穂さんから国際電話が。 「ユミ、あなた、看護師に向いてないね! 看護師にならないほうがいいよ」 「えっ…」 |
|||||||||||||||||||||||
| 次のページへ | |||||||||||||||||||||||
| (C) 2003 Nursing-plaza.com steering committee All rights reserved.No reproduction
or republication without written permission. 掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。 |
|||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||