| メ イ ン ペ ー ジ |
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しかし、和男さんは洋子さんのお見舞いに中々行かなかったのです。その理由がじきわかりました。 「前の失敗のことがあるから、いざとなると自信がなくなり、どうしても一歩が踏み出せない」と和男さん。 それを受けて私たちは、それぞれの言葉でせっせと彼を励ましたのです。主人公を励ましつづけた「電車男」のネットの住人のようにです。 その甲斐あって和男さんはやっとお見舞い(つまり告白)に行く決心がついたようでした。 しかし彼はそれでもお見舞いに行かなかったのです。 「お見舞いに、何を持って行ったらいいかわからなくて・・・」と和男さん。 単なるお見舞いではないからか、悩みに悩んでしまったようでした。再び、客の私たちは順に率直に意見を述べ、あとは和男さんが思うモノを選べば大丈夫という話になり、和男さんはしっかと頷いたのです。 そうして和男さんは、やっと洋子さんのお見舞いに行ったのでした。お見舞いの品は……靴。中ヒールのドレッシーなデザインのを選んだとのことでした。 私たちは、和男さんに気づかれないように頭を抱えました。洋子さんはケガの関係で、退院してからも当分は靴を履けない状態にあるのです。そんな彼女が靴のお見舞いを嬉しいと思う確率は低く、せっかくの告白もうまくいかないのではと心配になったのです。 結果はというと、私たちの心配など無用だったことがわかりました。なんと洋子さんは、和男さんのお見舞いの靴に「励みになる」と感動したそうなのです。二人はめでたく、その日から恋人同士になったのです。 ところで、モンドの最常連のナース朋子は、和男さんのお見舞い告白に際し、率先してさまざまな知恵を出し、根気よく熱心に和男さんを励まし続けました。和男さんへの密かな想いを胸の奥にしっかり仕舞いこんでです。 |
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