NEWS 2017

医療 2017.04.25

慢性心不全患者におけるがんの罹患率は約4倍(国立循環器病研究センター)

国立循環器病研究センター臨床研究部の坂本真理医師、
北風政史部長、データサイエンス部の濱崎俊光部長らの研究チームは、
慢性心不全とがんの間に強い相関関係を認めることを発表しました。
 
心疾患とがんは、いずれも先進諸国において比較的頻度の高い主要な死因です。
日本でも、2015年の厚生労働省の発表によると、
死因の第1位は悪性新生物(がん、死亡総数に占める割合28.7%)、
第2位が心疾患(15.2%、うち心不全は5.6%)となっていました。
 
そこで、坂本氏らの研究チームは、
2001年から2013年の間に国立循環器病研究センター病院に
心不全で入院した患者約5,200名のカルテから情報を抽出することで、
がんの既往・発症・罹患期間・種別などを観察しました。
 
そして、国立がん研究センターがん対策情報センターが公開している
全国がん罹患モニタリング集計2008年罹患数・率報告を対象として、
研究チームが観察した結果と比較・検討を行いました。
 
その結果、慢性心不全患者におけるがんの罹患率は、
全国集計より約4倍高いことが明らかになりました。
このうち約半分は、心不全の診断のあとがんが発見されています。
これらの結果から、慢性心不全の病態生理とがんの間に
強い相関関係・因果関係があると考察できます。
 
今後の展望として、坂本氏らの研究チームは、
「今後、慢性心不全患者について、がんに罹患する確率がある程度高いことを
念頭において診療に当たることが望ましい」と述べました。

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